がん治療後の味覚障害|何か対策がありますか
がん治療を経験した方々が抱える問題の一つに、味覚障害があります。
味を感じにくくなったり、苦味を感じやすくなったり、全く違う味を感じるようになったり。
これらの症状により、食欲や食事量が減少し、体力回復の妨げになることもあります。
味覚障害の原因としては、抗がん剤などによる味を感じる味細胞の損傷、味細胞を作る亜鉛の吸収低下、舌や歯の汚れ、口内の乾燥などがあります。
これらの症状は、薬剤を中止した後、数カ月で軽快する傾向があります。
口腔ケアの重要性
味覚障害に対する対策として、まずは口腔ケアが重要となります。毛の柔らかい歯ブラシを使って、歯、歯肉、舌を優しくブラッシングしましょう。これを1日に2~4回行うことが推奨されます。義歯を使用している方も、同様のケアが必要です。
次に、口内を保湿することも重要です。
市販の口内保湿剤の使用や、唾液分泌を促進するために飴やガムを食べる、食事をよく噛んで食べるなどの方法があります。
食事の工夫も有効な対策の一つです。
食べたい時に食べたいものを少量ずつ摂取すること、だしを効かせる、酸味を加える、苦みのある時は素材の味を生かす、醤油で苦みがある場合は洋食がおすすめ、食事が熱すぎないように少し冷ますなどがポイントです。
味覚障害は日によって変動することもあるため、家族も症状を理解し、一緒に食べられるものを探すことが大切です。
口内の炎症や胃腸症状には、カモミールティーがおすすめです。
カモミールティーは、がん治療に起因する口内炎に有用であるとともに、胃もたれや下痢の胃腸症状にも有効です。がん治療に関わらず、常備しておくことをおすすめです。
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